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子宮頚がんは予防できる

子宮がん

-診断・予防への新しいアプローチ-

 主な婦人科がんには 子宮がん(頚癌、体癌)と卵巣癌があります。今回は子宮がんのうち、子宮頚癌のお話です。

 子宮頚癌は その自然史(どういう変化が起き、どんな経過で癌が発生、進行していくか)が最もよく解明されている癌です。正常な粘膜から前癌状態である異型上皮を経て初期のがんである上皮内癌が発生していくことが明らかになっています。しかしながら、この初期がんの時点では、宿主本人に病変は目に見えずまったく症状もありません。その後、がんが進行すると、肉眼的にも確認できるようになり、不正出血などの症状を伴う浸潤癌になり、そして転移して癌が拡がり命に関わってきます。

 子宮頚癌で死なないためには、症状のまったくない上皮内癌(0期)の時期までに、あるいはそれより遅くなっても微少浸潤癌(1a1期)までに発見・治療することです。そうすれば殆どの場合、後遺症の残らない治療法で命を落とさずに済みます。また子宮を摘出せずに温存し、必要なら妊娠する治療法も選択できます。

 このためにはまず検診(細胞診)を受けること、すべては細胞診を受けることから始まります。

 検診の広がりによって頚癌の死亡率は確実に減少してきています。検診普及率は数十年前に比べるとあがっていますが、まだまだ不十分でありこれからのアップが望まれるところです。また、最近は若年者での発生が増加してきています。子宮癌の発生には性交渉で感染するヒトパピローマウィルス(HPV)が深く関与していることがはっきりしてきました。

 セックスで誰にでも感染する可能性のあるHPVが子宮頚癌発生の原因ウイルスであり、大部分のHPV感染は一過性で自然消滅するのですが、一部の人で感染が持続し、2〜10年くらいの年月を経て癌が発生する事が明らかになってきました。

 従来からの細胞診検査に加え、HPVの感染有無とウィルスタイプを調べることによって、将来癌に進行する危険が高いか否かが判るようになってきました。これによってより適切かつ早期での処置、治療の個別化も可能になります。

 また、感染防止にワクチンが研究・開発され、有効性が確認されたのち、2010年1月に日本国内でも発売されました。子宮頚癌は将来撲滅させることが出来るかも知れません。

 子宮頚癌の早期発見・早期治療には、症状が無くても検診を受けることが最も大切で、唯一の手段です。

 

       くずやクリニック院長 葛谷 和夫

愛知県医師会教育講座、平成18年7月

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